この映画を見ている時間は、私にとってすばらしく味わい深いひとときでした。瞬時に、この名もない小さな家族に引き込まれ、うれしさや、かなしみの一瞬一瞬を共に感じあうことができたのです。繊細に、丁寧に、心を込めて表現されたとき、日々の暮らしがこんなにも人の心をとらえるとは、、、、。Bravo!
Philippe Weisbecker/イラストレーター
特別ではない、市井の人々の暮らしにおける細部にこそ、生きることの本質が滲み出る。ドキュフィクションとでもいうのだろうか、この映画の隅々に生が横溢していて、最初から最後までずっと清々しかった。
石川 直樹/写真家
もちは好物なんです。 その名をタイトルに冠した映画が公開されることに、まず感激。 しかも「めし」「うまぎ」と続く”潔し食タイトル日本映画”の系譜に連なることが、なんとも嬉しくて。 『もち』は、田舎で育った僕には、嬉しくて切なくて哀しくて愉しい映画。 スクリーンに映し出される一関の風景、風習、人、言葉、踊り、食卓に、青春の頃を想い出し、実家のもちが恋しくなりました。
江部 拓弥/danchu web編集長
実際に岩手県一関市に暮らす少女とその家族や友人、中学校の先生たち。
そのひとりひとりの人物が、時に演じ、時に素のままで現れる姿は、どこまでも尊く、みずみずしく、眩しい。
それぞれが今、生きてここにいるという圧倒的な美しさを、この映画ははっきりと捉えていて、目が離せなかった。
小林エリカ/作家、マンガ家
わが家の隣にも住んでいそうな中3少女ユナ。その表情・動きを見、声(早口)を聞くうちに、胸がいっぱいになりました。鮮烈なラストシーンまで一気。ぼくらの国に明るい未来があるとしたら、これだ! すべての町の映画館でぜひ上映していただきたい1本です。
澤田 康彦/前『暮しの手帖』編集長、エッセイスト
忘れゆく記憶をなんとか未来へと橋渡しをしてきたことが、いつしか風習や習慣と なり、地域に根付き、家庭に根付き、文化となってきた。守るか、捨てるか、進化 するか。僕らは常にその岐路に立ち、大きな文化的、歴史的判断を求められて生活 していることに、等身大で気づかせてくれる。
相馬 夕輝/D&DEPARTMENTディレクター
ユナにそっくりな友達がいた。中学生だった30年前に引き戻されたかのよう。 時代の流れがいよいよ早い昨今、はたして800年変わらないとは。 取り残されたような暮らしが、今こそ愛おしい。
なかだ えり/イラストレーター
白い映画である。 餅は白く、雪は白く、息は白く、主人公の中学生ユナの肌もとても白い。 しかし、白色は何にも染まっていく色であり、餅にもさまざまな食べかたがある。 日本の古くからの共同体もいろいろに染まっていったが、この村はどうなるだろう。 そんな民俗の行く末を捉えた広川泰士のカメラもみごとである。
畑中 章宏/文筆家・編集者
時の経過と共に変わりゆき、忘れ去られようとするもの。 その流れと向き合い、忘れまい、残そうと努める人たちの営みのいじらしさ。 人の命をつなぐための食物「もち」が 同時に、変化の中を生きる人たちをつなぐものであることに打たれる。
藤田 千恵子/ライター
肌。 主人公の肌に引き込まれた。 私たちは、何を通して世界に気付いてきたのだろう。 彼女はおそらく、肌で全てを知ろうとしていた。 そのいつか消えてしまう尊さを思い出し、 私は、忘れたくない忘れてしまったものに 触れたような気がした。
前田 エマ/モデル
これは、過ぎ去るものと永遠のまことの「出会い」の映画だ。
人生で一度しか経験しないときめきの瞬間があざやかによみがえる。
「物語」の間から浮かび上がる「素顔」のなんとも言えない魅力。
巨匠キアロスタミの名作を思い起こさせる忘れがたいシーンの数々。
私たちは少女といっしょにあこがれ、惑い、そして卒業していく。
茂木健一郎/脳科学者
全体にとても懐かしいという感じです。
特別な出来事はないけれど、日本人が日常を生きるとは、こういうことなんだと納得します。
若者にも年配者にも見てもらいたいと思います。
養老孟司/解剖学者
<五十音順>
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この映画を見ている時間は、私にとってすばらしく味わい深いひとときでした。瞬時に、この名もない小さな家族に引き込まれ、うれしさや、かなしみの一瞬一瞬を共に感じあうことができたのです。繊細に、丁寧に、心を込めて表現されたとき、日々の暮らしがこんなにも人の心をとらえるとは、、、、。Bravo!
Philippe Weisbecker/イラストレーター
特別ではない、市井の人々の暮らしにおける細部にこそ、生きることの本質が滲み出る。ドキュフィクションとでもいうのだろうか、この映画の隅々に生が横溢していて、最初から最後までずっと清々しかった。
石川 直樹/写真家
もちは好物なんです。 その名をタイトルに冠した映画が公開されることに、まず感激。 しかも「めし」「うまぎ」と続く”潔し食タイトル日本映画”の系譜に連なることが、なんとも嬉しくて。 『もち』は、田舎で育った僕には、嬉しくて切なくて哀しくて愉しい映画。 スクリーンに映し出される一関の風景、風習、人、言葉、踊り、食卓に、青春の頃を想い出し、実家のもちが恋しくなりました。
江部 拓弥/danchu web編集長
実際に岩手県一関市に暮らす少女とその家族や友人、中学校の先生たち。
そのひとりひとりの人物が、時に演じ、時に素のままで現れる姿は、どこまでも尊く、みずみずしく、眩しい。
それぞれが今、生きてここにいるという圧倒的な美しさを、この映画ははっきりと捉えていて、目が離せなかった。
小林エリカ/作家、マンガ家
わが家の隣にも住んでいそうな中3少女ユナ。その表情・動きを見、声(早口)を聞くうちに、胸がいっぱいになりました。鮮烈なラストシーンまで一気。ぼくらの国に明るい未来があるとしたら、これだ! すべての町の映画館でぜひ上映していただきたい1本です。
澤田 康彦/前『暮しの手帖』編集長、エッセイスト
忘れゆく記憶をなんとか未来へと橋渡しをしてきたことが、いつしか風習や習慣と なり、地域に根付き、家庭に根付き、文化となってきた。守るか、捨てるか、進化 するか。僕らは常にその岐路に立ち、大きな文化的、歴史的判断を求められて生活 していることに、等身大で気づかせてくれる。
相馬 夕輝/D&DEPARTMENTディレクター
ユナにそっくりな友達がいた。中学生だった30年前に引き戻されたかのよう。 時代の流れがいよいよ早い昨今、はたして800年変わらないとは。 取り残されたような暮らしが、今こそ愛おしい。
なかだ えり/イラストレーター
白い映画である。 餅は白く、雪は白く、息は白く、主人公の中学生ユナの肌もとても白い。 しかし、白色は何にも染まっていく色であり、餅にもさまざまな食べかたがある。 日本の古くからの共同体もいろいろに染まっていったが、この村はどうなるだろう。 そんな民俗の行く末を捉えた広川泰士のカメラもみごとである。
畑中 章宏/文筆家・編集者
時の経過と共に変わりゆき、忘れ去られようとするもの。 その流れと向き合い、忘れまい、残そうと努める人たちの営みのいじらしさ。 人の命をつなぐための食物「もち」が 同時に、変化の中を生きる人たちをつなぐものであることに打たれる。
藤田 千恵子/ライター
肌。 主人公の肌に引き込まれた。 私たちは、何を通して世界に気付いてきたのだろう。 彼女はおそらく、肌で全てを知ろうとしていた。 そのいつか消えてしまう尊さを思い出し、 私は、忘れたくない忘れてしまったものに 触れたような気がした。
前田 エマ/モデル
これは、過ぎ去るものと永遠のまことの「出会い」の映画だ。
人生で一度しか経験しないときめきの瞬間があざやかによみがえる。
「物語」の間から浮かび上がる「素顔」のなんとも言えない魅力。
巨匠キアロスタミの名作を思い起こさせる忘れがたいシーンの数々。
私たちは少女といっしょにあこがれ、惑い、そして卒業していく。
茂木健一郎/脳科学者
全体にとても懐かしいという感じです。
特別な出来事はないけれど、日本人が日常を生きるとは、こういうことなんだと納得します。
若者にも年配者にも見てもらいたいと思います。
養老孟司/解剖学者
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